前回の記事では、ブランド名刺のメリットについてお伝えしました。
前回紹介したブランド名刺のメリットは以下の通りです。
メリット1:営業をかけずに自分を売り込める
メリット2:一般人でも自分をブランディングが出来る
メリット3:濃い見込み客が集められる
今回は自分のブランド名刺をどのように作るのか?
これにフォーカスを当てていきます。
ブランド名刺の作り方
「メリットが多数あることは分かりました!でも、ブランド名刺の作り方はどうするんですか?」
このように思う方もいるかもしれません。
前回の記事でも少し触れましたが、ブランド名刺の設計にはつかみ、滞在時間、行動喚起を組み込むことが大切です。
「つかみ」とは、あなたの商材に興味を持ってもらうことです。
「滞在時間」とは、あなたのブランド名刺を読んでもらえている時間です。一般に滞在時間が長いほど、相手との距離が縮まり親近感が増し、信頼いただけるようになります。
「行動喚起」とは、あなたの商材に興味を持った方があなたに対して「興味があります!」と意思表明出来るようにすることです。
あなたの商材に興味ある方が、次にどのようなアクション(行動)を起こせばいいのかを道案内する必要があります。
以上の設計を交えつつ、商材やあなた自身の価値・魅力をわかりやすく伝えられるブランド名刺の作り方を解説していきます。
STEP1:キャッチコピーであなたのブランドを伝える
まずはキャッチコピーです。
ブランド名刺の中でも最も大切なのがメインキャッチです。
メインキャッチの役割は、顧客が今まで意識していなかった「問題」や「欲求」に気づいてもらい、「問題を解決したくなる」「欲求を満足したくなる」ように訴えかけることです。
メインキャッチは、あなたが「どんな人に対して」「どんな商材で」「どんな役に立つのか」を伝えるようにします。
ではメインキャッチを作るために、次の3つの質問を考えてみて下さい。実際に顧客から質問されたと思って考えてくださいね。
そしてこれを下記のように組み合わせることで、メインキャッチが出来上がります。
<Q2>の方へ<Q1どんな商材>で、<Q3お役立ち>出来ます!
例えば私の場合は
Q1.あなたの商材は何ですか?
→LPやセールスレターの構成・執筆による集客から売上アップまでトータルでお手伝い
Q2.あなたの商材はどんな人におすすめしたいですか?
→コーチング/コンサルタント/セラピストといった自分自身が商品のいわゆる講師ビジネス
Q3.あなたの商材はどんな役に立ちますか?
→集客や売上に困っている方に対して売れる仕組みを構築します
コーチング/コンサルタント/セラピストの方の集客から売上アップまでサポートし、売れる仕組みを構築します!
上記のメインキャッチとなりました。
メインキャッチが出来たら、次はそれを補足するサブキャッチです。
サブキャッチの目的は他との違いを演出してくれます。
つまり、なぜあなたから買うのか?の説明をする箇所でもあります。
サブキャッチは次の2つの質問を考えてみて下さい。
この2点がメインキャッチを補足する情報となります。
Q4.が商材に対する信頼感、Q5が他の商材との違い(差別化)を説明します。
例えば私の場合は
Q4.その商材で役に立てると言える理由は?
→10年間の臨床経験で鍛えた相手のニーズを汲みとるスキル
Q5.あなたの商材は他と何が違いますか?
→相手の視点に立った顧客の心を揺さぶるライティングで顧客の心をつかむ
10年間で鍛えた相手のニーズを汲みとるスキルで、顧客の心をつかみます
上記のサブキャッチとなりました。
イメージとしては
コーチング/コンサルタント/セラピストの方の集客から売上アップまでサポートし、
売れる仕組みを構築します!
10年間で鍛えた相手のニーズを汲みとるスキルで、顧客の心をつかみます
セールスコピーライター 宮邉 龍馬
このようなキャッチコピーが名刺の一部になります。
これを見るだけでも、あなたが自分に何をしてくれる人なのかが一目でわかるため、あなたの商品・サービスを求めている人は興味が湧きやすくなります。
STEP2:距離を縮める共感型プロフィール
相手に「あなたから買いたい!」と思わせる方法がこの共感型プロフィールです。
人は商材や会社に対する共感よりも、人(個人)に対するほうが共感しやすい傾向にあります。
つまりどこから買うかではなく、誰から買うかのほうが重要なんです。
では相手に共感してもらうためには何が必要でしょうか?
それは「安心感」と「信頼感」です。
誰しも初対面の人には
「この人はどんな人だろう、、、大丈夫かな、、、」
「怖い人じゃないといいな、、、」
など、マイナスイメージから入ります。
このマイナスイメージを如何にプラスに転換するかが肝になってきます。
そのために安心出来る要素・信頼出来る要素を名刺に詰め込む必要があります。
そして相手に安心感を持ってもらうための手段が自分と相手との共通項になります。
あなたも経験ありませんか、地元から離れて知り合った他人と話していると、
地元が同じであったり、好きな歌手が一緒だったり、応援している野球チームが一緒だったりすると、安心して急にグッと心の距離が近づいたこと。
この現象を名刺で起こしていきます。
□年齢、血液型、星座、干支
□出身地、出身校、所属グループ
□資格、特技、受賞歴、マスコミ掲載歴
□趣味、こだわり、好きなもの
□家族、ペット
□やっているSNS
□座右の銘、好きな言葉
そしてより相手の反応を良くするためには、少し具体的に書くことがポイントです。
例えば、
□趣味:読書(7つの習慣は私の人生のバイブル)
□好きなもの:甘いもの(地元○○のガトーショコラが最高)
このように記載したほうが、会話が弾みやすくなります。
もちろん先に挙げた項目すべてを記載する必要はありません。
あなたの普段の顔を垣間見せるような項目を入れてみましょう。
次に信頼感獲得には、共感型プロフィールが有効です。
共感型プロフィールでは、次の6つの質問に答えていき、あなたの価値観を感じさせる項目を書きだします。
例えば、私の場合だと
Q7.今までの仕事の経歴・経験は?
→理学療法士として10年病院に勤務しており、目の前の患者さんを笑顔にする事だけを考えて研鑽を積んできた。
Q8.あなたと商材との関りは?
→高校の親友が悪質なセミナーに入会してしまい、疎遠になってしまった。人をダマす商材が多く、それにダマされる人が多い世の中に何か出来ないかと考えていたところ、今の師匠に出会い、セールスコピーライターとして活動を開始した。
Q9.どんな思いで商材を扱っていますか?(私の場合だと「どんな思いでセールスコピーライターをしているか?」)
→この世に広まる悪質なサービスや商品にダマされる人が少しでも少なくなるように、世の中に貢献したいと考える強い意志や理念を持つ方のサービスや商品を世に広めたい。
よいサービスや商品が多く知られて世に広まるように、その商品・サービスを購入した人も笑顔になるために、自分のライティングとスキルでお手伝いしたい。
Q10.商材を利用いただいた方にどうなって欲しい?どう感じて欲しい?
→今よりもクライアントさんの活動が世に広まって欲しい。その結果よい商品が世の中に広まり、詐欺や過大広告を謳った商品にダマされる人が少なくなり、多くの方が自分の人生をより良いものにしてほしい
Q11.仕事に対するこだわり・大事にしていることは?
→まずはクライアントさんを満たす事を大事にしている。自分の利益は二の次。ライティングも顧客に寄り添った内容を意識している。
Q12.あなたが目指すお客様のHappyは?
→クライアントさんの活動や商品が世に広まり、ファンが増えること。売上アップ。
以上を共感型プロフィールで物語調にすると、、、
あなたの売上アップに貢献し、あなたのファンの笑顔を広げます<Q12>
◆高校の親友が悪質セミナーに、、、
私は理学療法士として目の前の患者さんを笑顔にする事を使命に仕事に励んでいました。そんな私に過去つらい出来事がありました。ある時、高校の親友から連絡があり「いい話がある」と。会ってみると親友はよく分からないものを売りつける悪質なセミナーに入会していました。何を言っても聞く耳持たず、そのまま疎遠に。
◆セールスコピーライターとしての活動を決意
数少ない親友が一人居なくなったことを嘆き悲しみ、なぜこんな悪質なサービスが売れて人を不幸にするのか。そんなことばかり考えていました。そんな時に今の師匠と出会い、セールスコピーライターの仕事を知り、その道に進むことを決心しました。
◆あなたの商品を売ることで、ダマされる人を少なくしたい
この世に広まる悪質なサービスや商品にダマされる人が少しでも少なくなるように、世の中に貢献したいと考える方や理念を持つ方のサービスや商品を世に広めたい。そのために私の相手の気持ちに寄り添うスキルやライティングを駆使し、まずはクライアントさんに貢献したいと思い活動しております。
◆だからあなたのファンを増やしたい!
悪質なサービス・商品にダマされる人が少なくなるためにも、あなたの想いを乗せたサービスや商品を世に知らせ、購入してもらい、笑顔のファンを増やすサポートをいたします!<Q7~12を統合>
これを相手が読むことで、自分の仕事の価値観が伝わり
「この人はこんな思いで活動しているんだな~」と信頼が生まれやすくなります。
あなたの今までの経験や葛藤・苦労、これらを上手に組み合わせることでひとつのストーリーになります。
そうすることで、相手にあなたの経験やビジネスの履歴を疑似体験してもらうことが出来、より共感が生まれます。
注意点として、共感型プロフィールは文章が長くなるので、小見出しなどをつけて、すべて読まなくても内容が分かるように書くことが必要です。
STEP3:相手のベネフィットを肩書きにつける
ブランド名刺で言う「肩書き」は、あなたの魅力とお役立ちを伝えるものです。
例えば、「ファイナンシャルプランナー」という肩書きは一見よさそうに見えますが、一般の方からすると何をしてくれる人なのかが分かりにくいのが実情です。
この場合、あなたのブランド力は落ちてしまいます。
「ファイナンシャルプランナー」の前に「色んなお金の問題解決アドバイザー」と記載すれば、お金に関して困りごとがあった時に役立つ人と認識されます。
さてブランド名刺の「肩書き」の作成方法は、先ほど答えたQ3.あなたの商材はどんな役に立ちますか?+一般の肩書きで完成します。
例えば私の場合だと、
Q3.あなたの商材はどんな役に立ちますか?
集客や売上に困っている方に対して売れる仕組みを構築します
一般の肩書き
→セールスコピーライター
これを足し算すると
売れる仕組み構築ライター
私の肩書きは上記のようになります。
先ほどSTEP1で作成したイメージに加えると
イメージとしては
コーチング/コンサルタント/セラピストの方の集客から売上アップまでサポートし、
売れる仕組みを構築します!
10年間で鍛えた相手のニーズを汲みとるスキルで、顧客の心をつかみます
売れる仕組み構築ライター 宮邉 龍馬
こうなります。
だいぶ形になりましたね!
STEP4:反応が取れる名刺
ブランド名刺で重要なのはデザインではなく、「名刺に記載する中身」あるのですが、本来の名刺の役割でもある「興味を持ってもらう」ための「見せ方・伝え方」のデザインは重要です。
相手が名刺に目を落としている時間はとても短いため、そのごく短時間であなたが一番伝えたいことを伝える必要があります。
その一瞬で興味を持ってもらうためには、何を伝え、どうデザインするかについて、解説します。
最優先で目立たせるのは「メインキャッチ」
まず一番目立たせるべきは「メインキャッチ」です。
人は自分に関係ないことだと、まったく興味を持ちません。
しかし自分に関係することだと、途端に興味が湧いてきます。
メインキャッチはあなたが「どんな問題をどのように解消できるのか?」「どんな欲求を解消してくれるのか?」を伝える内容になっているため、その「問題」や「欲求」を持っている人は、興味を示してくれます。
会社名よりあなたの名前を目立たせろ!
あなたが何か問題を抱えた時に頭に思い浮かぶのは誰でしょうか?
ここでのポイントは、何かあった時には人は「誰」という個人を想像する点にあります。
「困ったな~、よし!〇△会社に相談しよう!」とは、あまりなりませんよね。
これが思い浮かぶ会社はかなり、広告宣伝がしっかり行え、世間に浸透している状態です。
まず中小企業では難しいと思います。
そのため相手に覚えてもらうのは「会社名」ではなく、「あなたの名前」です。
「この問題解決」「この欲求満足」と言えば⇒○○さんにお願いした方がいい!
このイメージさえつけば、仕事に繋がる可能性が大幅に上がります。
読みにくい漢字や英語にはふりがなを振る
難しい漢字や読み方がわからない漢字の場合、いちいち聞いてもらえずスルーされ、結局は名前を憶えてもらえないことがあります。
それを防ぐためにも「ふりがな」が振ってると、親切でもあります。
会社名や店名も同様です。
オシャレな感じを演出したくて、英語の筆記体で書いても読めなければ、そもそも覚えてもらえません。
名刺は名前を覚えてもらい、仕事に繋げるためのツールですので、相手が読めない可能性がある場合は、多少カッコ悪くても「ふりがな」を振るようにしましょう。
私の名前も「宮邉 龍馬」を1発で読める人も少ないので、「みやべ りょうま」とひらがなを記載しています。
想定している見込み客の年齢に合わせた文字の大きさにする
ブランド名刺は普通の名刺と比べ、情報量が多いため文字数が自然と多くなります。
そのため名刺を渡す年齢層が、比較的高齢の方が多い場合は、少しでも読みやすいように文字を大きくするほうが親切です。
ただ文字を大きくすると、記載できる内容が限られてしまうので、伝えたい事の順位付けをしっかり行い、簡潔にまとめる必要があります。
STEP5:あなたらしい写真を載せる
名刺に写真を乗せる効果は絶大です。
なぜなら、顔写真は「安心」と「信頼」を生み出します。
最近では、スーパーで売っている野菜には生産者の顔写真が載っているものが多くなりました。
その写真に写る日に焼けて、土がついた服を着た笑顔の農家さんを見ると、
「ああ、この人はこの野菜を大切に育てているんだろうな、、、」
と想像できてしまいます。
顔写真の究極は、クライアントがあなたにお願いしたくなる写真です。
そのためには、
上記のような写真を掲載する必要があります。
商材や利用シーンがイメージできる写真では、例えばあなたが物販なら「商品を手に持っている写真」や「サービスをしているシーンが伝わる写真」などです。
トマトを売っているのなら、トマトを手に持って笑顔でパシャリ。
整体サービスをしているのなら、施術をしているシーンをパシャリ。
士業ならば、にこやかに相談を受けているシーンをパシャリ。
このような感じです。
そして写真を撮ってもらうのなら、プロカメラマンに依頼するのが一番です。
特に、人物撮影が得意な(専門の)カメラマンにお願いするとよいでしょう。
プロだからこそ、あなたの持つ本来の魅力を写真に収めてくれます。
これが私のブランド名刺です!
さて今までのものを名刺に集約しますと、こんな感じになります!
※所々、作成中にリライトしているため、内容が少し異なる箇所もあります。
個人的には、まあまあ気に入っています。
ただこのブランド名刺は、写真の顔が横を向いて分かりにくいので要修正ですね、、、
名刺のデザインにはCanva(Pro)を使用しました。
Canva(Pro)でも十分にデザインが出来るので、個人的には自分の好きなようにデザインすることもおすすめです。
ただ時間がない方やプロに頼みたい方は、名刺印刷会社にデザインを含めて依頼するほうが良いと思います。
ブランド名刺は使ってこそナンボ!
ブランド名刺が完成したら、徹底的に使いまわしましょう。
名刺交換だけが、名刺を使うポイントではありません。
例えば、
このように、様々な使用場面があります。
あなたの魅力が詰まったブランド名刺が活かせる場面があれば、どんどん活用していきましょう!
まとめ
今回はブランド名刺の作り方について解説してきました。
ブランド名刺を作るという事は、自分の商材や自分の仕事における価値観と向き合う時間を作ることでもあります。
相手のベネフィットを相手の立場になって考え、ブランド名刺を作っていけば、自ずと反応が出る広告宣伝ツールとなるでしょう。
ブランド名刺であなたのファンがきっと見つかります。
今回の記事を参考に、ぜひ作ってみて下さいね!